サロンで働いていると、顧客が来店したのにも関わらず、担当者が別のお客を施術している場合や、自らも手が離せず、顧客をお待たせする場面があると思います。
そんな場合、「少々お待ちください」や「担当があと5分ほどで参ります」など、顧客に待ち時間を知らせる対応をとると思います。
しかしこの待ち時間の伝え方によっては、顧客に不満をもたらせる可能性がありますので注意が必要です。
たとえばあなたが、5分程お待ちくださいと案内され、実際は10分待たされたらどのような気持ちになるでしょうか。
逆に3分だけで済んだとしたらどうでしょうか。
人は誰しも5分待ちと案内されれば、5分後に自分の番がくることを期待し始めます。
ここで5分という時間が顧客の中で基準になります。
この5分より早ければ期待を上回って満足度が向上しますし、逆に5分を大幅に超えれば不満に思います。
ということは、これまでの経験で5分程度の待ち時間が予測される時は、余裕を持った待ち時間の提示をすることにより、不満足を感じる顧客を減らすことが可能になるということです。
これは他の場面でも考えられます。
たとえば、お客が問い合わせの電話をしてきた場合、解決に5分程度の時間が予測されたとします。
ある担当者はお客を失望させないために時間を短めに、『2、3分ほどお待ちいただけるでしょうか?』と対応する場合があります。
他の担当者は余裕を持って、『10分ほどお時間をいただけるでしょうか?こちらの方から折り返しお電話差し上げます』と対応する可能性があります。
これらの二通りの対応に対して、同じ5分という解決時間でも顧客の満足度は大きく変わってきます。
前者では満足度を高めようとする行動が裏目に出て『2、3分といったのに5分も掛かって倍近く待たされた』と顧客は思います。
後者では顧客の期待度をあらかじめ低くすることによって『10分と言っていたけど半分の5分で済んだ』と思うでしょう。
いずれにしろ顧客に高いハードルを持たせ、サロンとして応えられる事は当然であり、もし応えられなければ、満足度の低下というダメージを負う事になります。
顧客は事前に情報を与えられると自分の中で基準を設けます。
事前に告知したサロンのサービスがその基準を超えるものであったとしても大幅なものでなければ顧客は提供されて当然と感じますし、基準を超えられなければ失望し不満を感じてクレームの素になってしまいます。
待ち時間の提示のような顧客に情報を提示するサービスであれば、最悪の事態を想定してお知らせするなど、顧客に過度の期待を抱かせないことによって満足度をある程度コントロールすることが可能になります。
最後に極論になってしまいますが、そもそもお客を待たせない、待たせても待っているという意識を与えないサロンであれば、何の問題もありません。
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