キャバ嬢美容師

最近では美容師の年収に関しての記事が取りだたされることが多く、他業種に比べて少し低いのではないかという疑問の声が挙がっています。

そんな中、美容師の働き方も以前に比べ多種多様になっており、業務委託サロンやフリーランスで収入を得たり、サロンには雇用されているが、別でヘアメイクの仕事をしたりなど「副業」をする方も多くなっています。

手に職を持っていれば副業をするにあたっても新聞配達やレジのバイトなど、業種の異なる仕事をする必要がなく存分に自身のスキルを発揮できるのも美容師の魅力の一つです。

しかし美容師の一部の方は業種の異なる「キャバクラ」で副業をする方もいることは事実です。

そのことがどういったことを意味するのか考察していきます。

 

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美容師がキャバクラを選ぶ理由

キャバクラで働くキャバクラ嬢は常に容姿に気を配ることを前提としています。

キャバクラに行く男性のお客はきれいで魅力がある女性に惹かれる為、お店に立つ際は容姿を綺麗に魅せることに意味があります。

言い換えればお客を獲得するためにはきれいで魅力的な女性でなければキャバクラ嬢は務まらないことになります。

この意味だけ切り取るとキャバクラ嬢は芸能人やモデルと何ら変わるところはありません。

女性の容姿でヘアスタイルやメイクは極めて重要なポイントになります。

キャバクラ嬢は男性の注目を惹く魅力的なヘアスタイルやメイクをすることがポイントになります。

当然ですが美容師は毎日顧客に対して魅力的なヘアスタイルやメイクを提供する仕事であって、それがどういったことなのか熟知しています。

その点を考えると美容師は自身の容姿を魅力的に魅せることが一般の方よりも容易であることが想像でき、キャバクラ嬢としての魅力を発揮できる要因にもなります。

年収に関しての記事が取りだたされる中、美容室の長時間勤務で時給換算した場合と、キャバクラ嬢の時給では差があります。

容姿を魅力的に魅せる術はもっているし、毎日サロンで接客しているとキャバクラに来るお客への会話も問題がない。

それならいっそのことキャバクラ嬢を副業として働くほうが割が良いのではないかという論理です。

これだけの理由があればキャバクラ嬢で美容師が多いということは頷けます。

 

キャバクラ嬢と副業の懸念点

キャバクラ嬢を副業とすると当然ながらサロン閉店後の夜に働くことになります。

そこではお酒を飲む機会も増えますし、深夜まで働くとなると体力を維持できるか否かという問題がでます。

副業を禁止しているサロンも多いですし、ましてや美容師としての仕事に影響が出てしまうとどちらが本職か分からなくなってしまいます。

 

美容師の副業はOKか?

美容師に限らず副業は会社やサロンの就業規則に則り判断しなくてはなりません。

しかし実は副業全面的禁止は法律上許されないことなのです。

社員は、会社との雇用契約によって定められた勤務時間にのみ労務に服するのが原則であり、就業時間以外は社員おのおのが私生活で自由に使うことができる時間ということがあります。

サロン営業後は、家に帰って家族と過ごす、友人と食事をする、資格試験の勉強をするなど、人それぞれの過ごし方があり、そこに「副業を行う」という選択肢が加わっても問題はありません。

民法にも労働基準法にも、2つ以上の会社と雇用契約を結んだり、美容師と他の仕事を兼業することを制限したりするような規制は存在しません。

したがって、副業禁止の根拠は、ひとえに勤務先の就業規則によるものであり、社員のプライベートな時間に対し、就業規則によって会社やサロンが介入し、無制限に副業を禁止することは法律上は許されないのです。

 

副業禁止の有効パターン

しかし副業禁止の就業規則が有効となるパターンがあります。

・疲労等により本業に影響が出るほどの長時間の副業の場合

・本業と副業が競業関係になる場合

・副業の内容が会社の信用を失墜させるような場合

上記のパターンの副業を行った場合、会社やサロンは全面的に副業禁止にすることができます。

 

キャバクラ嬢で美容師を辞めるパターン

人はその仕事を一生の仕事と考える場合と、一時的な仕事と考える場合があります。

副業はもちろん後者の考え方が多いでしょう。

しかしキャバクラ嬢を掛け持ちしているうちに副業が本職になってしまうパターンもあります。

美容師とキャバクラ嬢は業種は大きく違うものの、お客と会話をし接客して指名を貰う、という点では類似していなくもありません。

毎日キャバクラに出勤し指名を獲得すれば美容師よりも給料がよくなり、美容師と類似している部分がある仕事なので、もはやキャバクラ嬢を本職でやっていこうという考えを持つ方は少なくないそうです。

そうした考えを持ってしまった方は美容師を辞め、キャバクラ嬢に専念していくことになります。

 

副業の目的は明確に

一時的な収入を得るために始めた副業が忙しくなり、夢だった美容師を辞めてしまうのは本末転倒だと思います。

一時的な収入であればそれまでと割り切って副業する必要があります。

独立開業する為に一旦、業務委託サロンやフリーランスで収入を得る方も多いですが、年月が経つうちに開業の夢を忘れそのまま働き続ける方も多くいます。

目的を明確にしておかないと負のスパイラルに陥ってしまう可能性があるので注意が必要です。

 

最後に

前述したように、法的に副業は就業規則によって全面的に禁止されるものではありません。

しかしながら、多くの会社やサロンにおいては、会社での本業に集中してほしいと考え、どちらかというと副業には否定的な考え方を持っている経営者が多いと思われます。

それは経営者として当然のことであり、しっかりとした利益を残すことでサロンの繁栄やスタッフ満足の向上を望んでいるからと言えます。

副業を行う場合には、法的には合法であっても、会社やサロンに発覚した場合、どのように会社と折り合いをつけるのかを考えておかなければなりません。

すなわち、まだまだ日本においては副業を行うことは、収入面のメリット以外は、リスクやデメリットが大きいのも事実です。

そのため、何となく副業を行うのではなく、自分がなぜ副業を行うのかを明確にしたうえで、それでも必要ならば経営者と相談した上で覚悟を決めて行うという姿勢が大切でしょう。

 

記事の著者
GRADBOOK Inc. (グラッドブック)
代表取締役CEO 布野哲也 Funo Tetsuya

美容師とタトゥー

東京八王子市にあるレジャー施設「東京サマーランド」のブログが炎上したという記事を見ました。

プールがメインのこの施設では、2008年からイレズミやタトゥーがあるお客の入場を禁止しているということです。

美容師でタトゥーをしている方の比率は他業種に比べ多いようにも見受けられますが、このことが世間や顧客にどう映っているのか考察していきます。

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タトゥー禁止の炎上

「東京サマーランド」の見解によると、「イレズミを身体に入れる自由があるようにイレズミの方の入園をお断りする自由もあるのです」とのこと。

「イレズミ等のある方はサマーランドを利用することはできないので来ても時間やお金の無駄になるという話です。(略)案内はしているので見てないとか聞いてないというのは言い訳にはなりません」

「イレズミのあるお父さんやお母さんと一緒に来たちびっ子は本当に気の毒です。
楽しみにしていたプールで遊べず帰る姿を見るのはこっちも本当につらいです。お子様のためにもイレズミの方はサマーランドの利用をあきらめてください」

といったように「8年も前から告知しているのだから、刺青やタトゥーがあったら来ても入れない」と、強い口調で訴えていました(ブログは現在削除されています)。

これに対して「ツッコミどころ満載」、「説明が若干上から目線気味」という声がTwitterなどであがり炎上したとのことです。

 

タトゥーは社会にどう映っているのか

上記の炎上と同時に「区別は必要」、「正論」、「よくぞ言った!」などの意見もあったそうです。

イレズミやタトゥーを見る目は依然厳しいのが現状です。

サマーランドだけではなくプールや温泉などでは「イレズミ・タトゥーお断り」がほぼ占めており、ある人は両腕にタトゥーを入れていたことから、成田空港で麻薬探知犬に何度も調査されたという実態があるそうです。

イレズミやタトゥーはアウトローのイメージが、日本ではまだ根強いように感じます

 

タトゥーの歴史

イレズミを研究しているある大学教授によると、イレズミは人類にとって、もっとも古い身体装飾なのだそうです。

 

※下記プールや温泉の「イレズミ・タトゥーお断り」は正しいのか?記事の引用

「イレズミの起源をよく聞かれますが、それは定かではありません。

しかし人類は割礼や纏足、首の伸長など『身体加工』と呼ばれるさまざまな行為をしてきました。

イレズミもそのひとつで、人類が出現して以来、人間は身体を加工し続けてきたんです。

イレズミと思しき線が入っている土偶や埴輪はいくつも出土していますし、3世紀の文献『魏志倭人伝』にも『男子は大小となく皆面(かお)に黥(いれずみ)し身(からだ)に文(いれずみ)する』とあります。

沖縄の宮古では女性が針突(はじち)と呼ばれるイレズミを、手からひじにかけて入れる習慣がありました。

これは女性であることや結婚の証としてのもので、通過儀礼の意味合いも持っていました。アイヌの女性も同様に、顔や手にイレズミを入れていました」

文明開化がイレズミを隠した7世紀中ごろを境に、日本人は「顔や身体を感じさせない美」を重視するようになり、以降17世紀に入る頃まで文献や絵画資料から、日本本土でイレズミに触れるものは見つからなくなってしまったとのこと。

しかし江戸時代になると鳶や火消し、飛脚など、ふんどし姿になることが多い職業の身体装飾として再びおこなわれるようになりました。

そして享保時代には、刑罰の意味で額や腕などにイレズミを入れる「黥刑(げいけい)」も生まれたそうです。

また当時からイレズミを見せて恐喝する者が現れたため、一般の人たちにイレズミアレルギーも広まったそうです。

それが一転、明治に入ると彫師や愛好家の取り締まりが強まり、明治5年からは彫師をすることと彫師の客になることが、法的に規制されるようになりました。

以降は沖縄やアイヌの女性もイレズミをすると逮捕されたので、イレズミ=違法なものという考えは、この頃に生まれたものだと推測でききます。

そして同時に「イレズミは隠してこそ、精神的にも美しさのうえでも深みを持つ」という考えも生まれていったそうです。

まさに明治以降のイレズミは「秘すれば花」。

「サマーランドの一件は、その美学に反したふるまいが原因になったのではないか」と、大学教授は分析する。


 

というように日本でのイレズミやタトゥー文化は歴史とともに変化しており、「隠してこそ精神的にも美しさのうえでも深みを持つ」、という考えに反したのでサマーランドの一件が炎上してしまったのではないかと分析しています。

 

さらに下記のようなことも述べています

※下記プールや温泉の「イレズミ・タトゥーお断り」は正しいのか?記事の引用

「私は研究を始めたばかりの頃に、神田周辺で鳶をしている『江戸消防彩粋会』の方々にお話を伺いました。

彼らはイレズミがある先代への憧れや、祭りの時に映えるだろうという理由から入れていましたが、多くの人が周囲に『苦労するから』と、入れることを止められたそうです。

そこで人前では見せないようにして、温泉やプールは遠慮するなど気を使っていました。

このようにイレズミを隠すことは江戸の『粋』でもあり、見せて歩くことは『やぼ』でもあったんです。

しかし90年代に入った頃からタトゥーが流行して、『悪いことじゃないから隠さなくていいんじゃない?』という感覚の人が増えました。

彼らは言ってみれば、先達が守り続けてきたふるまい方を心得ていない。だからブログで指摘されたのではないかと思います」


と述べています。

 

タトゥー=アウトローという意識

関東弁護士連合会が2014年に6月に全国の男女1000名に実施したアンケートによると、イレズミを入れている人は1.6%で、「入れたいと全く思わない」と答えた人は85.7%。

またイレズミと聞いて連想するものは55.7%がアウトローで、47.5%が犯罪だったそうです (複数回答)。

この結果を受けるとイレズミやタトゥーはアウトローのイメージが、日本ではまだ根強いように感じます。

 

タトゥーはファッションという意識

海外ではレディ・ガガやジャスティン・ビーバー、ジョニー・デップなどの海外セレブという方たちをはじめ、芸能人や一般の人達がタトゥーを入れている光景を見受けらます。

海外では自身の決意表明やファッションの一環として認知されており、日本のようなアウトローのイメージは少ないと思われます。

日本でも安室奈美恵や浜崎あゆみ、EXIELのメンバーやTOKIOのメンバーなど一般的に人気も認知度もあるアーティストや芸能人が多く入れていますし、以前よりはアウトローのイメージが払拭し始めているのかもしれません。

しかし特殊な職業に限定されているのは事実で、それを一般個客を対象とする職業の美容師と紐づけてよいのかという考えは難しいところです。

 

 

本記事はタトゥーを入れている美容師を否定する内容ではありません。

「東京サマーランド」のブログが炎上したように、日本には様々な考えの方が多くいること。

以前に橋本徹が大阪市長時代、全職員に対し入れ墨調査をし物議をかもしだしたように、まだまだ一般的な社会生活でのリスクが高いことは否めません。

 

記事の著者
GRADBOOK Inc. (グラッドブック)
代表取締役CEO 布野哲也 Funo Tetsuya

0円美容室出店

美容室の開業や出店時に必ず必要になる資金。

融資を受けるには出店に掛かる費用の3分の1の投下資本が必要という目安が一般的な考えではありますが、そもそもいくら必要なのか疑問に思う方も多くいます。

今回は出店にはいくら必要なのかという部分と、0円でも出店できる可能性があるということをお伝えいたします。

 

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初期開業時の融資は1,000万

出店規模や様々な条件によって一概にいくら費用がかかるかは明言できかねますが、開業資金を全て自己資金で補う方は少数派で、融資を必要とする方が大多数です。

融資を得るには出店に掛かる費用の3分の1の自己資金が必要という目安はありますが融資制度の現実は少し違っています。

まず、2016年9月時点では日本政策金融公庫が要件としている新創業融資制度の自己資金額は出店費用の10分の1以上です。

要は自己資金の9倍額が融資申し込み対象ということになります。

 

・自己資金200万円 → 融資申し込み対象上限1,800万

・自己資金300万円 → 融資申し込み対象上限2,700万

・自己資金500万円 → 融資申し込み対象上限4,500万(新創業融資の限度額は3,000万まで)

 

単純計算になりますが上記のようになります。

しかし美容室の場合、実際に上記のような額を申し込みをしても満額の融資を得られる可能性は極めて低いのが現状です。

むしろ満額融資を得られる可能性はないと言っていいでしょう。

ではいくらくらいが妥当なのか、という点ですが、美容室の初期開業の場合は自己資金を多く用意したとしても1,000万の上限というのが現実です。

黒字経営を数年続け、確実な信用を得られた場合はより多くの融資を得ることが可能ですが、例え500万円の自己資金があったとしても初期開業の段階では1,000万を超える融資は難易度が相当上がります。

逆に自己資金が100万円の場合、申し込み要件上900万までにはなってしまいますがそれくらいの額の融資を得られる可能性は高くなります。

初期開業では開業資金全体が約800万?1,300万くらいで出店する方が多く見受けられます。

その点を考慮すると150万さえ用意できれば理想のサロンをつくれる可能性が高くなるといえます。

自己資金150万用意し1,000万の融資を得ることができれば開業資金全体で1,150万ということになります。

上記の説明はあくまでも、綿密な事業計画書があり過去に金融事故などがないことを想定しておりますので全ての方が確実な融資を得られる保証はありませんが、堅実に美容師として勤務している方ならほとんど問題がないでしょう。

自己資金が思うように貯まっておらず、出店を先延ばしにする方もいらっしゃいます。

自己資金が0の場合は公庫でも銀行でも融資を得るのは難しいですが、50万でも100万でも用意することができる場合、資金の制約はありますが出店することが可能です。

※1,000万以上の融資を得る方法は後日公開いたします

 

自己資金0で出店する

前述したように自己資金0では融資は得られません。

しかし出店する方法はあります。

それは店舗リースという方法です。

リース会社が店舗を全て用意し、それに掛かった全ての費用をリース料として毎月支払っていくシステムです。

イニシャルコストを全てリース会社が立て替えますので、実際に現金を用意しなくても出店ができます。

例えば1,000万の出店費用が掛かった場合、仮にリース期間5年で料率2%で計算した場合、月々200,000円のリース料と家賃を支払っていけば店舗が手に入ります。

現金が0でも出店できる理想の方法ではありますが、メリットもデメリットもあります。

メリットとしては自己資金0で美容室出店が可能、減価償却が存在しない、初期開業では契約が困難な物件でも出店できる等があります。

デメリットとしては基本的にリース期間が5年から7年で設定されていますので、公庫や銀行よりも月々の支払う金額が高くなる可能性があることです。

他にも審査基準や審査方法など公庫や銀行などと異なる点はありますが、上手く活用することにより堅実な経営を目指すことが可能です。

 

本記事では概要をお伝えさせていただきましたので、資金調達や店舗リースについて詳細をご希望の方はお問い合わせフォームよりご連絡いただければと思います。

お問い合わせフォーム

 

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GRADBOOK Inc. (グラッドブック)
代表取締役CEO 布野哲也 Funo Tetsuya

 

きゃりーのブランディング

国民的人気歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん。

その個性的な名前からしてもそうですが、なぜ彼女は人気になったのか、マーケティングの目線で考察していきます。

 

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感性軸で作られた名前

彼女の名前の由来は、単純にかわいいと感じる言葉を集めて作ったそうです。

「きゃろらいんちゃろんぷろっぷきゃりーぱみゅぱみゅ」と意味の持たない自信がかわいいと思っている言葉を並べ、それを正式名といって楽しんでいるそうです。

つまりそこに合理的な意味が存在する訳ではなく、「カワイイ」という感性軸で言葉を集めて誕生したネーミングです。

 

頭に残るフレーズ、リズム

彼女の代表曲の「つけまつける」や「PON PON PON」など、耳に残るフレーズの繰り返しで、頭から離れないような仕上がりになっています。

人によってはずっと頭の中で「PON PON うぇいうぇいうぇいうぇい?」と、無限ループのように曲を想像する人がいるようですが、それが不快ではなく、楽しい気分になったり、集中力が増す人もいるようです。

彼女の曲の歌詞は意味がある様で、本来は意味を持たせていないものが大半なようで、歌詞の重要度は低いようです。

曲としてのフレーズ・リズムが生命線で、リズムが楽しければそれでいい、というファンが多いのも見受けられます。

 

世界観

海外でも活躍できる彼女は歌が特段上手いという訳ではありません。

ダンスも難しい要素が少なく、一流のダンサーなどから比べると見劣りしてしまいます。

それでも世界で人気があるのは、耳から離れないリズムや真似しやすいダンス、そしてアートのような世界観のミュージックビデオを展開しているからです。

美術演出や世界観作りを担当している専門アドバイザーが存在はしていますが、運営側が彼女の個性や意見を最大限尊重し、生かすという傾向が見られます。

プロデューサーが世界観に独裁制を出しているわけではなく、本人の感性を生かすことで同年代の女性への共感を生んでいる、という構図になっています。

 

原宿カワイイ(Kawaii)文化の創出

以前から独創性のある原宿文化は存在しましたが、彼女の影響で今までとは異なった文化が創出されたのは間違いありません。

彼女の凄さは、本人自身が文化のアイコンになっていることです。

渋谷区から「原宿カワイイ大使」にも任命され、世界に向けた日本の「かわいい(Kawaii)」文化発信の中心人物にもなっています。

また、文化のアイコンであることでグッズやイベント販売だけでなく、彼女の世界観の影響を受けるファッション、雑貨、化粧品など、様々な領域に経済的影響も与える存在になっています。

 

最初から海外を見据えたブランディング戦略

彼女は海外でも圧倒的な支持を得ています。

それは、日本のかわいい(Kawaii)文化自体が海外に受け入れられる土壌があったことに加え、きゃりー自身が日本のカワイイ(Kawaii)文化のアイコンとして位置づけられていることによります。

また、それを見越してデビュー当時から海外を意識した戦略を取ってきたことも、デビューしてわずか2年で海外ツアーというスピード成功の理由です。

 

・iTunesやYouTubeでの楽曲、ミュージックビデオ配信

・日本語らしい「日本語」の使用

・感性に訴えるマーケティング戦略

・カワイイ(Kawaii)文化のアイコンとしての彼女自身のブランディング

 

現在日本の美容業界の市場は以前の2.4兆円から2.2兆円と下がってきています。

国内での美容技術提供の単価が下がっていることも原因ですが、きゃりーぱみゅぱみゅのようにこれからのマーケティング戦略、ブランディングを構築していくことによって、世界にも積極的に発信していける美容文化が構築できると思います。

次回は日本の美容業界の市場拡大について考えていきたいと思います。

 

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GRADBOOK Inc. (グラッドブック)
代表取締役CEO 布野哲也 Funo Tetsuya

良い人材が他サロンへ流出しない秘密

誰もが一度は利用したことがあるマクドナルド

現在、単価アップの失敗や、顧客の流出など重なり厳しい状況に置かれています。

しかし世界には3万5千件以上存在し、ファーストフードを含む外食産業で世界2位の店舗数を誇っているのは間違いありません。

マクドナルドのフランチャイズ展開し、世界最大のファーストフードチェーンに仕立て上げたレイ・クロック氏は、自身の著書『成功はゴミ箱の中に』で次のように述べています。

 

「職権というのは、一番下のレベルにいる人の手にあるべきだと常に考えていた。店に一番近い立場にいる人間が、本部に指示を仰がずとも決断できるべきだ」

「間違った決断も犯してしまうだろうが、それが人々を企業とともに成長させる唯一の方法なのだ。抑え付けようとすれば、息が詰まってしまい、良い人材はよそへ流れていくだろう」

 

今回は、このことを意味するのはどのようなことなのか考察していきます。

 

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スタッフのやる気

スタッフのやる気やモチベーション引き出すには、積極的に「スタッフを褒める」こと、「スタッフに権限を委譲する」ことが効果的という考えになります。

 

業界によっては、褒めず、権限委譲せず、強権的な指示を下すほうが営業成績は伸びるかもしれません。

自衛隊などの軍隊であれば、過度に褒めたり権限の委譲が進み過ぎてしまうと、逆に軍団の士気は緩み、弱い軍団に成り下がってしまう可能性があります。

自らも死地に赴き、かつ部下にも死地に赴くことを強権的に命じる必要があります。

したがって、そのような状況下では褒めたり権限を委譲する余地は少ないといえます。

 

このように特殊な状況下や時代、あるいは業界によっては、褒めることや権限委譲は害となることもありますが、基本はやはり褒めることと権限を委譲することが、最も効果的にスタッフのやる気を引き出すことができる手法になると考えます。

 

スタッフを褒め、権限委譲する体制のあるサロン

先日、ある大手美容サロンチェーンの店舗を訪問しました。

フロントにラミネートパネルが設置してあり、「Best staff ○○さん」と題してありました。

そのスタッフの写真が掲出されており、下記のような文言も添えられていました。

 

「○○さんは、いつも誰に対しても平等に接し、お互いを認め合う姿勢を貫いています。一人ひとりの個性を認めて、称え、自信を与えてくれます。

何よりも、パートナーのみんなから絶大なる信頼があります。

そんな○○さんにベストスタッフを贈ります。

○○さん、素敵な雰囲気をいつもありがとう」

最後に大きな文字で「Thank you!」と締めくくっています。

 

筆者はこれを見て信頼のあるサロンだと感じました。

そのように称されたスタッフのモチベーションは上がり、さらに仕事に励んでいると予想できます。さらに、ほかのスタッフも褒められたいと願い、仕事に邁進する効果もあります。

そして生産性も上がる効果が期待できます。

筆者はこの美容サロンチェーンの他の店舗も訪問したことがありますが、このようにスタッフを褒めた証を店内に掲出していた店舗はここだけでした。

もちろんほかの店舗でも行っている可能性があります。

バックヤードでは掲出しているかもしれませんが、店内に掲出している店舗は初めて見ました。

 

推測ですが、このサロンの独自判断で行っていた可能性があります。

「お客にもスタッフの素晴らしさを伝えたい」と店長が判断した結果ではないでしょうか。

本部の許可があるか否かは不明ですが、その店舗独自の施策であることは間違いありません。つまりこの大手美容サロンチェーンは、その店舗に「権限を委譲」しているといえます。

 

冒頭のマクドナルドのレイ・クロック氏は、部下に権限を委譲することの重要性を説いています。

先の大手美容サロンチェーンの店舗は、まさに現場に権限が委譲されている良い例だと思います。

権限が委譲されているから良い人材がサロンにとどまり、そして褒められることでモチベーションが上がったスタッフが接客する。そうすることによって顧客が他の競合店に流れる可能性が下がります。

美容サロンを展開するの強さの一つに、スタッフを褒める文化と、スタッフに権限を委譲する体制の重要度は高いのではないでしょうか。

 

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GRADBOOK Inc. (グラッドブック)
代表取締役CEO 布野哲也 Funo Tetsuya